王宮の門の向こうで
タイトル未編集
1
遠い昔、この地球のどこかにローグテイルという大国があった。
王は賢く優秀で、それをそばで暖かく支える王妃もまた、優秀だった。
大きな戦争もなく、王国は常に平和で、国民は幸せだった。
そんな王国に、待望の赤子が出来た。
王も、王妃も、臣下も、国民も、皆喜んだ。
国は、その子が生まれるまでお祭り騒ぎを続けた。
そしてある夏の日、生まれた女の子は元気で、可愛くて、綺麗な黒髪を持っていた。
ただ、産声を聞いたものはいない。
王は賢く優秀で、それをそばで暖かく支える王妃もまた、優秀だった。
大きな戦争もなく、王国は常に平和で、国民は幸せだった。
そんな王国に、待望の赤子が出来た。
王も、王妃も、臣下も、国民も、皆喜んだ。
国は、その子が生まれるまでお祭り騒ぎを続けた。
そしてある夏の日、生まれた女の子は元気で、可愛くて、綺麗な黒髪を持っていた。
ただ、産声を聞いたものはいない。