君と恋の歌
もしかしたら、嘘をついているんじゃないか。
その嘘がばれないように、俺と一度も目を合わせないんじゃないか。
自分にとって都合のいいことばかり思いつくけれど、そんなことはあり得ないということを自分が一番知っている。
「だから、ごめんなさい…」
少し涙声に聞こえるのも、俺の気のせいなんだろうか。
でも、はっきりとわかるのは、俺は振られたんだということだった。
「…うん、わかった。こっちこそ急にごめんね」