君と恋の歌

ふわっと甘い匂いがして、後ろからなにかが触れた。


ビクッと驚いたものの、覚えのある匂いと腰に回された腕、そして…


「遅いよ、空太さん…」


懐かしいその声に、一気に涙が出そうになった。


顔を見なくてもわかる。


俺がずっと求めていたあの声だった。


「空…」

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