君と恋の歌

正直に聞くと、気まずそうに空は言った。


「何人かいたけど、誰もしてくれなかった…。たぶん空が魅力ないから…」


うつむく空に、それは確実に違うだろうと言いたくなる。


こんなにかわいくて、魅力がある空に手を出さないやつなんて…


そう思ってから、空と出会った頃の自分を思い出す。

あぁ、そうか。


魅力がないんじゃない。

汚れのない空を傷つけたくなくて、触れるのも戸惑うんだ。
< 296 / 420 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop