君と恋の歌

空はもう安心しきった顔をしている。

「一昨日、一緒にいた男だれ?」


思い出すように考える顔をして、思い付いてまた笑った。


「ハルさんの友達だよ。…結婚してるし子供も2人いる」


空の言葉にホッとして、思わず「なんだ…」と呟いてしまう。


「それで元気なかったの?」

「…うん」


空は安心した俺とは逆に、にこにこと笑って俺の手を握った。
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