君と恋の歌

そう言うと、空は一度頭を上げて、拗ねたように俺を見た。

「だってずっと空太に会いたかったんだもん。……だめ?」


それが小さい子供みたいでかわいくて、俺は吹き出してしまった。


「だめじゃない。かわいい」


俺はそう言ってから、自分の足を開いてその間を軽く叩いた。


空が恥ずかしそうにしながら、そこにストンと腰を下ろす。


後ろから抱き締めると、いつもより甘い空の匂いがした。
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