君と恋の歌

空…

俺なんかが、そう名前をよんでもいいのか。


そう思ったけれど、まるで呼ばれるのを待っているような目の前の彼女をみて、名前を静かに口にした。


「空…」


「うん」


俺に「うん」と言ってくれたのは、これで二度目だ。


あのときは酔っ払っていたから、ちゃんと言われたのは初めてかもしれない。


「なんか、こうして話すと前よりずっと仲良くなったみたいだね」


「そうだね」


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