違反のキスでよければどうぞ【完】
「光ちゃんキスだよキス。これって脈アリだと思う?」
「さあねえ、だってその後何もないんじゃなんともね」
「なかなかしゃべる機会なくて、ていうかあの日のこと、聞く勇気も出なくて」
「で、ようやくその涌井から呼び出し受けてこれからゴートゥー職員室ってわけね?」
「うん。な、何言われるかな、やだな、緊張する」
あのキスから一週間。
今年の春、先生のことを好きになってアタックを始め、まさかの出来事。
どういうつもりのキスだったのか、未だ先生からの弁明はない。
もし、好意を持ってくれての行為だったならと思わずにいられない。
「つーか早く行きなさいよ。私はもう帰るから」
……光ちゃん冷たい。