私に触れるあなたの温かい手
歩きながら

「…あ、あの…さ、咲月くん……!」

手、手繋いじゃってますけど…
ま、周りの目が……

「…ごめん……もうちょっと我慢して…」

「う、うん…」

そのままただただついて行った

着いた先は使われていない校舎

「…ッごめん!!」

着いて真っ先に咲月くんは謝ってくれた

「や、いいいよ!手を下ろして?頭を上げて?」

「…いや…でも…俺…」

「…来てくれた時嬉しかったよ…?
私もうどうしていいか…わからなかったから…




ありがと…」

無理やり作り笑いをすると

「無理しなくていいから…



よしっ!」


「……?」

ばっと手を広げて


「…おいで



胸…貸してあげる…」

その言葉に涙が止まらなくなった。
その場から動けない私を引き寄せ
咲月くんの胸におさめられた

「いっぱい泣いていいからね?」

「……ッ…」

「大丈夫…大丈夫…」

「…ぅ…ッ…ぅ」

「…ほんっとあいつばかだな…」

「…ッ…ぅ…ぅ……」

「…素直じゃないから……
あいつ…あー見えて結構寂しがり屋だから…」

咲月くんが何を言っているのか理解できない…
泣くことに必死になり過ぎて…
咲月くんの言葉が耳に入らない…

「……まだ…好きなんだと思うんだけどな…」



咲月くんの背中をたたくリズムが私に安心感を与えて余計に泣かせた
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