私に触れるあなたの温かい手
少し経ってから

「はい。お待たせしました。」

可愛いショートケーキがきた

「わぁ…可愛い…」

「見た目も良いけど、すんげぇうまいから食べてみ」

「うん!…あれ?
私ドリンク頼んでないよ…?」

「俺の奢り」

ウインクをする彼はやっぱりチャラい

そして目の前の席に座る

「ありがと…!…いただきます…」

パクっと口に入れた瞬間ぶわぁっと広がる甘さ
ふわふわのスポンジに少し酸味のある苺が美味しさを引き立てる


「な、なにこれ…すっごく美味しい…」

「だろ〜?」

本当に美味しい……

ポタっ

「…あ、あれ…?な、なんでだろ…」

止まっていたはずの涙が止まらない

「もう…止まってたはずなのに…」

なんで……涙が出るんだろ……

そんな私に咲月くんはただただ

「そかそか!それぐらい美味しいか!」と言って頭を撫でてくれた

「うんうん…すごく…美味しい…」

咲月くんの手の温もりが私を安心させた
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