癒しのひと時をキミに。【ぎじプリ企画】
「これ、お願いします」
「いつものね。……はい、できた」
「じゃあ、次はこれを」
彼は私と違ってとても効率がいい。
自分の仕事を30秒ほどで終わらせる。
それを何度も繰り返すことができて、どんな種類のものでもやりこなす。
「よくこの人数覚えられたね?」
また彼は、私をバカにした。
そんな彼を放って、できたものを社員それぞれに届けに行く。
───はぁ。
散々だ。
行って帰ってきただけなのに疲れきっている私。
「案の定怒られたんだね」
「まあ、そんなところです」
部長に〝遅い〟と指摘され、しまいには〝こんなこともできないなんて。仕事に対して甘いんじゃないか?〟などと全社員の前で言われる始末。
全社員の前でお説教を食らったのだ。
元々自分が悪いといえども、気分はブルー。
ひとり落ち込む私。
そんな中ピッと音をたててなにやら仕事を始める彼。