幼馴染みの期限

「悪口を言って回った生徒のある噂もね、私達の耳に届いているんだよ」


「学校裏サイトって知ってるよな。非公式の掲示板だ。書き込みの中に、特定の生徒の誹謗中傷を書いたものがあった」


「その内容の一部に、特進クラスの人しか知らない内容が含まれていた」


私と向井くんは学年の中で一クラスしかない特進クラスの生徒だ。

他のクラスとは授業内容が違うから、そんな書き込みがあったのかな…?


「もちろん、不適切な書き込みは削除してもらったし、サイト自体にも問題があるから学校としても追求はしていくつもりだ」


「特進クラスの女子。放送委員でもないのに、放送室へ出入りして特定の生徒につきまとう。クラスで悪口を言いふらす。……何か心当たりはないか?渡瀬」


福田先生にそう言われた瞬間、頬に熱が集まるようにカッと熱くなった。


今までのは全部……私の話?


あまりの衝撃に言葉が出ない私の様子を横目で見つつ、福田先生の追求は続いた。


「もう一度聞く。君達はクラスメート、友達。それ以上の関係じゃないのか?」
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