幼馴染みの期限

『じゃあ、どうすればいいんですか！！』


思わず大声を上げそうになった。


もう、ほんとうにどうしたらいいのか分からない。


つきまとったんじゃない。呼び出されただけ。


悪口をむりやり聞かされたのに、私が悪口を言った事になっていて……


それを掲示板に書き込まれて


向井くんまで巻き込んで。


こんな酷い事をしたのは誰？


真美ちゃん？


美咲ちゃん？


……でも、真美ちゃんは泣いていた。美咲ちゃんにはずっと責めるような視線を向けられていた。


もう……訳が分かんないよ。



「……私は……何も……してませ……」



じわりと、目元が熱くなった。視界がぼやけて歪んでいく。


うつむいた目元に涙が溜まっていったけど、唇をギュッと噛み締めて涙が落ちるのだけは堪えた。



「とにかく、今日の所は二人とも帰りなさい」



福田先生の一言が胸に突き刺さる。


眉間に深く皺をよせて溜息混じりに話したその様子から、私達を思いやってというよりは、これ以上面倒な事にならないようにと思っているのがはっきりと分かってしまった。



「……はい」



項垂れたまま、私達は生徒指導室を後にした。