幼馴染みの期限
無言で思い悩む私に、広海は右の眉を下げながら深いため息を吐いた。
「はぁ……。許すも何も、会ってみなきゃ分かんないだろ」
……そんなに簡単に言わないで欲しい。
そう思いながらじっと広海の目を見つめると、私の言いたいことが伝わったんだろう。今度は眉間に皺を寄せて、はっきりと苛立った表情になった。
「樹里。……俺はその場のノリで突然何かを決めたり、気持ちが変わったり、流されたりするような軽い人間じゃないんだよ」
「……はぁ??」
思わず間の抜けた声が出た。
その場のノリ?軽い人間じゃないって?
いきなり何言ってんの?
そんなに言い聞かせるように言わなくたって……
……そんなヤツじゃないって、私はちゃんと分かってるのに。