幼馴染みの期限

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梓さんは身動ぎもせず、ずっと私だけに視線を合わせ続けていた。


その視線は、まるで私が話す言葉を一言一句聞き漏らすまいとしているかのように強いものだった。



やがて梓さんは、ふぅ……とため息を一つ吐き出して視線を私から楓さんへと移した。


「楓。あんたは、どういうつもりでこの子達を受け入れたの？」


そんな梓さんの強い視線に、楓さんはハハッと苦笑いを溢した。


「受け入れた訳じゃないよ。もちろん僕にとって美桜は可愛い妹みたいなものだから、しあわせになって欲しいなとは思ってた。……ただ、そこで動くのは僕じゃないよなって……つい先日までは思ってたんだけど」



「……けど、何なのよ」



「京子さんや、和江さんにまで頼まれちゃうとねぇー」