幼馴染みの期限

……どうして知ってるの?



驚きと共に美桜を見つめると、



「……私にだって、ずっと連絡を取ってる友達くらいいるよ」


と、目に涙を溜めたまま言って寂しげに笑った。



『私の友達は、広海と樹里だけじゃない』



そう言われたようで、ギュッと胸の奥が痛む。



「樹里と広海は私が居なくなってからすぐに付き合い始めたって聞いた……私が望んでた結末だったのに……苦しくて仕方なかった」



「それから、私も別の人生を生きようと思ったの。だけど、選んだ大学は、東星大だった」



「卒業してからも、ここで働きながら……結局私だけが夢を捨てきれずに、ずっと小説を書いてる」



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