幼馴染みの期限
真っ直ぐな広海の言葉に突き動かされるように、美桜も口を開いた。
「……私は、」
「……『許して欲しい』なんて今さら都合の良いことは言えないし、許されるとも思ってない。今まで通りの関係じゃなくてもいい。それでも……」
だけど、ここまで話すと、また口を噤んでしまった。
「あー!まどろっこしいな!イライラするっ!」
そんな沈黙を破ったのは……やっぱり梓さんだった。
「美桜!あのさ、美桜は樹里と広海と友達に戻りたいんだよね?何で今さら格好つけて言い訳ばっかり並べてんの?『今までごめんね』『これからも友達でいてね』で、いいじゃない」
「全然関係無い私が聞いてても分かるよ。美桜も、樹里も、広海もみんな前の関係に戻りたがってる。それに、二人がそれでいいって言ってるんだから。違う!?」
「……呼び捨てかよ」
「……はぁ!?気にするとこ、そこなの?小さい男ね!」