幼馴染みの期限
そして、真っ赤になってるけどどこか安心しているような梓さんの表情を見て、あーそっかって、何か納得してしまった。
たぶん……梓さんはずっと不安だったんだなって。
幼馴染みに深く傷つけられた美桜を放っておけなくて、いつしか好きになって……だけど自分の気持ちは受け入れてもらえなくて。
幼馴染みとの縁は切れているはずなのに、まだ好きな気持ちは残っているんじゃないかって。
突然目の前に広海が現れたら、美桜の気持ちはまたすぐに恋をしていた頃に戻ってしまうんじゃないかって……。
だから美桜を呼び出したのは楓さんなのに、どんな内容なのか分からないから何かあるかもしれないって疑って、ついには呼び出された所まで一緒に来てしまった(……どころか、美桜より先に飛び出して来てたけど)。
そんな梓さんを見て実感してしまった。
同じように、私達三人だけじゃなくて、私達が離れてしまう事で、私達の周りの人まで心配させたり、不安な気持ちにさせていたんだって……今になってようやく分かった。
美桜のお母さんやおばあちゃん、私のお母さんや……たぶん、広海のお母さんも心配してくれていたはずだ。
広海のお母さんは、『ナナイロ文庫』のあるOKI出版という出版社で、編集者として働いている。
それだけじゃなくて、広海のお母さんの実家そのものが、OKI出版の創業者の一族だ。
たぶん……梓さんはずっと不安だったんだなって。
幼馴染みに深く傷つけられた美桜を放っておけなくて、いつしか好きになって……だけど自分の気持ちは受け入れてもらえなくて。
幼馴染みとの縁は切れているはずなのに、まだ好きな気持ちは残っているんじゃないかって。
突然目の前に広海が現れたら、美桜の気持ちはまたすぐに恋をしていた頃に戻ってしまうんじゃないかって……。
だから美桜を呼び出したのは楓さんなのに、どんな内容なのか分からないから何かあるかもしれないって疑って、ついには呼び出された所まで一緒に来てしまった(……どころか、美桜より先に飛び出して来てたけど)。
そんな梓さんを見て実感してしまった。
同じように、私達三人だけじゃなくて、私達が離れてしまう事で、私達の周りの人まで心配させたり、不安な気持ちにさせていたんだって……今になってようやく分かった。
美桜のお母さんやおばあちゃん、私のお母さんや……たぶん、広海のお母さんも心配してくれていたはずだ。
広海のお母さんは、『ナナイロ文庫』のあるOKI出版という出版社で、編集者として働いている。
それだけじゃなくて、広海のお母さんの実家そのものが、OKI出版の創業者の一族だ。