幼馴染みの期限
「宏美さん……私、知らないんです」
『……何?どーしたのいきなり。知らないって、何が?』
「どうしようも無く飲みたい気分だったんです」
『うん。』
「でも……お洒落なバーを知らなかっだんでず……うっ」
『はぁ?お洒落なバー?じゅりっち、なに言って……』
「ひろみざん……バーを……教えでぐだざぃぃぃぃ…………」
そのまま、私は泣き崩れた。
急に電話をかけて来てお洒落なバーを教えろと言いながら泣いている意味不明な後輩でも、さすがに放っておけなかったんだろう。
『あー、はいはい。今どこにいるの?30分以内に行くから教えなさい』
宏美さんはデリバリー並の早さで私の元に駆けつけてくれた。
……そして話は最初に戻る。