(続)病弱女子とお医者様
藤「うん元気そうだね。
  大きさも問題なさそう。」

 『良かった。』

藤「ただ、あんまり無理しないでね。」

 『はい、わかりました。』

葵「ほら、言っただろ?だから
  これからは俺が保育園の迎えに
  行くって言ってるじゃないか。」

 『葵は過保護すぎなの。
  それくらい大丈夫ですよね?』

藤「えぇ、家から近いって聞いたから、
  問題ないと思います。」

 『ほらね。』

葵「でも…。」

藤「妊婦さんも多少は運動しなきゃ
  いけないんですから大丈夫ですよ。」

葵「わかりました。」

それからまた1週間後に来るという
約束をして病院を後にした。

病院を出た頃にはお昼が近く
なっていた。

葵「どこかお昼食べてから
  帰るか?」

 『うん、そうだね。』

葵「何でもあるファミレスにでも
  行くか?」

 『うん!』

私たちは手をつなぎ歩き
始めた。

葵「咲は俺のだからとるなよ
  坊や。」

お腹の子に話しかけているのが
なんとも面白い。

 『葵、大人げない。』

葵「咲は俺のだから、たとえ
  日向葵でも葵結でも腹の中の子でも
  絶対に渡さない。」

 『もう。』

そんな葵の大人げない発言を聞きながら
歩いていたら、ファミレスに着いた。

葵はハンバーグ、私はパスタを頼んだ。

ファミレスだからかすぐに
注文したものは運ばれてきた。
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