【完】最初は、それだけだったのに。
そうだったんだー。
別に女嫌いとかではないんだ!
1つ彼のことを知れたみたいで嬉しくなった。
「話しかけて無視されたらどうしようってさっき思ってたからよかった!けど、このこと他の子たちが聞いたらまたいっぱい青山くんのところに来るね〜」
パチンっとホッチキスの音が教室に響く。
「…市岡に話しかけられても絶対無視しないよ、俺。」
はい、と言われたのでプリントを受け取ろうとすると手を話してくれなかったので、なんでだろうと思い顔を上げる。
そこには先ほど見た真剣な顔をした彼がいた。
ドキッ
あっ、まただ。
胸の奥から熱い何かが押し上げてくる。
その度に心拍数が上がっていく。
それと比例して顔の熱を感じる。
苦しいけど、愛おしいこの感じ。
彼の目を逸らすことができないのはなぜだろう。
「あっ、青山くん優しいね!じゃあこれからはビビって話しかけなくてもいいね!」
胸の熱さをごまかすように笑いながら言った。
あぁ、収まれ。
そしてこの胸の高鳴りの正体を誰か教えてください_______