【完】最初は、それだけだったのに。



「あ、今のは失言…!ニヤニヤしないで!!」


「文ちゃんなんだってぇ?誰のことを見て言ったのかなあ?」


「う、うるさい!忘れて!!」




しまった…!


今のは普通に出ちゃった…。


あああ、恥ずかしい!!!




「文香!!危ない!!」




いきなり焦った声で呼ばれ、そちらの方を見ると、すごい勢いでバレーボールが飛んできた。




「うわっ…!」




考える暇もなく、そのボールは私の頭を直撃した。


隣から絵麻の焦った声が聞こえる。


他からも声が聞こえるが、よく分からなかった。


すると周りの声が少し大きくなり、誰かが近づいてくるとそのまま私持ち上げられた。

また声が大きくなる。


あ、あったかい…。




そこで私の意識は途絶えた。




< 19 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop