【完】最初は、それだけだったのに。
今顔を真っ赤にすれば、絶対バレちゃう。
ふーっ。
大きく息を吐いて呼吸を落ち着かせる。
ちょっとまず、色々整理しよう…。
そう思い、体を起こす。
大丈夫か?と言う彼に支えてもらいながら、なんとか起き上がる。
聞こう。
意をけして彼に質問をぶつけた。
「あ、青山くんはなんでここにいるんですか…?授業を休んでまで…。」
い、言えた…!
「なんでって…倒れたとき保健室まで運んだの俺だし、もう先生出張行かないといけなかったらしいから俺が見てた。言われなくても心配だったから、市岡が起きるまでいるつもりだったし。」
さらさら、と言う彼に驚きすぎて体が固まる。
…つまり、青山くんがここまで運んで、2時間くらいずっとここにいたってこと…?
うわああああ!!
本当ですか、それえええ!!
本当ですよね!!
ここで嘘ついてもしょうがないもんね!!