【完】最初は、それだけだったのに。


恥ずかしさに耐えれず、布団に顔を埋める。


今日の朝ご飯抜いてこればよかった…!


女子のくせに重いって思われたよ絶対!!




「あ、あ、青山くんごめんなさい…!重かったよね?!本当にごめんなさい!!」


その場で土下座をしようとすると、すかさず止められた。




「そんな謝ることじゃないだろ。軽かったし。むしろ痩せすぎ。」


わああああ、お世辞まで言わせてしまった…!


恥ずかしい極みだ…!!




ふと、そこで1つの疑問が生まれた。


「ねぇ、なんで青山くんが私を運んでくれたの?教科担任の先生男だし、いざとなれば私を起こせば良くない?」


そう言うと彼は思ってもいなかったのか、目を見開いてびっくりしている。


だが、すぐにいつもの表情に戻る。




「まだ気づかない、か…」


「ん?」


ボソッと呟く彼の声は聞き取れなかったので聞き返すとなんでもないとはぐらかされた。


あっ、これデジャヴ。


前もこんなことあったな。






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