【完】最初は、それだけだったのに。
止まらない涙を彼の細く骨ばった長い指ですくわれる。
「ゎ、わ、わわ私っね…!」
「うん。ゆっくりでいいよ。」
呼吸が上手にできず、しゃべれない私に優しく包み込むような声で語りかける。
「わ、私…青山くんのことが、好き。大好き…!」
精一杯の笑顔で告げると、抱きしめられた。
「俺と付き合ってくれますか?」
耳元で囁く答えはただ1つ。
「もちろん…よろしくお願いします!」