【完】最初は、それだけだったのに。
番外編1 時雨side


校舎の中を歩いていると外から部活をやっている人たちの声が聞こえる。

俺は忘れ物を取りに戻るため、昇降口で彼女に待っててもらい、教室に向かっていた。


教室の扉の前につき、閉まっていた扉を開けようとしたが声が聞こえたためその場で立ち止まった。


どうやら中で数人の男子が話しているらしい。


普通ならそんなの気にせず入るが、ある単語が耳に入った。




「誰がこのクラスで可愛いと思う?」


「んー、俺は双原かなー。あいつめちゃくちゃメンクイだけど、顔綺麗だし。」


「俺は市岡だな!あいつ普通に可愛いし、笑ったところとかヤバイぞ?心臓ぶち抜かれるかと思ったわ!」


「あー、たしかに市岡の笑顔の威力は半端ないな。しかも誰にでも優しいし!」


「あれは惚れるだろ。どストライクだわ俺。」


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