不器用な彼が隠した2文字




…やっぱり、好きです。


どうしても、好きです。




もう全身が、好きだって言ってる。






もう一度綺麗な髪に触れた瞬間。






「…何してんの」




不意に開いた目に、はっと息を飲む。


どうしよう、起きてた…!?


慌てて手を引っ込めると、寝たまま私を睨む朝比奈先輩。


その瞳は、きっと今までで1番冷たかった。







「避けたり触ったり何なの、




…なめてんの?」







強い口調に、思わず目を逸らす。




「そんなこと…っ」




< 143 / 341 >

この作品をシェア

pagetop