不器用な彼が隠した2文字
◻︎私のことが嫌いな先輩
「朝比奈先輩!」
昇降口、前を歩く大好きな背中に駆け寄る。
振り向いた彼は私の顔を見て、
面倒臭そうにため息をついた。
「ため息はひどいと思います」
「面倒くせえなと思ったんだよ」
直球……!
オブラートに包もうとかいう気遣いがまるでない朝比奈先輩。
でもそんなところも好きだ。
「今日も格好良いですね」
「…朝からうるさいんだけど」
そんなつれないところも、好き。
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◻︎私のことが嫌いな先輩