不器用な彼が隠した2文字




『アタリのお題、好きな人を引いた加賀くん、


選ばれたのはなんと、2年2組、小日向有紗さんー!!!』




きゃーっ、と一段と騒がしくなるグラウンド。

どうしよう、すごくみんなに見られてる…。



恥ずかしくてうつむきながら、春希とともにゴールのテープを切る。




『加賀くん、ここで告白しますか!?』





ちらりと、俯く私を見た春希は、



「…ごめん、走れる?」



そう言って私の手を引いて、校舎の中へ走った。




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