不器用な彼が隠した2文字



そのニヤリとあげた口角に、

イタズラっぽい表情に、


思わずドキッとしてしまった自分がいたから。






「…自惚れんなよ、アホ」




「ひゃあっ!」




顔を思いっきり近づけて、


ふっ、と耳に息を吹きかけてやった。




頬を真っ赤にして口をパクパクさせる。

そんな有紗は、見てて飽きない。





「い、意地悪…!」


「嬉しいくせに」


「っ……」





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