不器用な彼が隠した2文字
◻︎不器用な彼が隠した2文字
ドキドキしすぎて、寿命が縮まったかもしれない。
そんなことを思いながらも幸せで、2人で並んで帰り道を歩く。
私の家まで送ってくれるらしい。
「あの、理生……先輩」
「だから、先輩いらないって言ってるじゃん」
「でも、その、先輩だから…
理生先輩じゃ、だめですか…?」
しょうがねぇな、なんて笑う理生先輩。
…好きだなぁ。
少し前だったら、考えられなかった。
理生先輩に、誕生日をお祝いしてもらえるなんて。
色んなことがあったけど、好きになった人が彼で良かった。
たくさん泣いたけど、それ以上に幸せで。