不器用な彼が隠した2文字
「あの浅井ってやつ、サッカー部のエースですげえモテるらしいよ」
「これはさすがの小日向ちゃんも揺れちゃうんじゃねえの?」
ニヤニヤする3人に、なぜか少し焦っている自分がいた。
『小日向さん、
ずっと可愛いなと思ってて、その…
いつも笑ってるのが、印象的で。
…好きです、付き合ってください』
そんな告白の言葉に、歓声があがる。
頬を赤らめる2人。
『っ、すごく、嬉しいけど…
ごめんなさい、好きな人がいるんです』
アイツの、よく通る声がそう言った。
その言葉に、どうしようもなくホッとしている自分が嫌で。