フテキな片想い
真央@10月28日は何の日だ?
「できた?」
隣で、サインペンを動かしながら、星夜が訊ねる。
「次は何をすればいいんだ?」
テーブルの上には、丸く切り抜かれたプラスティックのシートが二十枚程ある。
星夜の指示通りに切り抜いたものだった。
「そしたら、アルミホイルを用意して___、こんな風にくしゃくしゃに___」
星夜はキッチンからアルミホイルを持って来て、四角く切ったホイルを手のひらでくしゃくしゃにし、再び開く。
「ええと、オーブントースターを200℃に設定して、一分半温めておく___と」
テーブルの上にセットしたオーブントースターの電源を入れると、取り扱い書を読みながら、手元に割り箸と、厚めの漫画雑誌を用意する。
その雑誌は俺が毎週買ってるやつだ。
チン!とタイマーが鳴ると、星夜はトースターの蓋を開け、くしゃくしゃのホイルを敷いた。
アルミホイルの上に、さっき切り抜いた丸いプラスティックのボードを、お互いがくっつかないように並べる。
「よし、加熱」
付属のダイヤルを回すと、席に着いた。