恋涙
えっ…
友輝があたしに話しかけた??
うそ…
あ、早く答えなきゃ。
「先生だって」
「ふーん」
少し友輝が笑った。
多分和也にたいしてだろうけど。
でも…すごくすごく嬉しかった。
それからあたしは
屋上に行くことを決めた。
久しぶりの感覚に
ちょっと緊張する。
重いドアを開けたらそこにはあたしの大好きな友輝がいた。
「ど…も」
「…なんでずっと来なかったんだよ」
そう聞かれて返事に戸惑った。
でも…言うことにした。
「だって…百合ちゃんに告白されてたじゃない」
とても怖かった。
声が震えて
今にも泣きそうな感じだった。
「…断ったけど」
「え!?」
本当に…??
あたし勘違いしてた。
すっかり2人は付き合ってると思ってた。
「そっかあ♪」
「なんか嬉しそうだね」
「そんなことないよ!!」
あたしは
この時気付かなかった。
この会話を百合が聞いていたことを、
そしてまだ百合は友輝が好きだということ。
悪夢はもう近くまで来ていた。