恋涙
「もしもし」

「…何??」

自分から電話したくせに
何て言おうかわかんなくなった。

「あたしも…七夕行けなくなっちゃったから」

「う…ん」

もう別れを告げよう…

「あたし今日、百合ちゃんに友輝のことが好きなんでしょって言われた。1年の頃みたいに…だからごめん。あたしマネージャーやめるね。頼んでもらったのに…ごめぇんねぇ」

途中から涙が溢れてきた。

「…泣いて」

「あたしは友輝に迷惑かけたんだからもう屋上にもいかない。メールも送んないから。一切関わらないから。じゃっ」

プープー
電話を一方的に切った。

涙は止まることを知らなかった。
自分から好きな人に別れを告げるのは辛すぎた。

あたしの涙は外に降ってる雨の何万分の一かもしれないけど
この想いは雨に何度も打たれる地面より痛いものだった…
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