閉じたまぶたの裏側で
少し笑ってため息をつくと、應汰は私の肩を抱き寄せて、涙で濡れた頬に口付けた。

「言えよ…。代わりじゃなくて、俺に…。気が済むまで一緒にいてやるから。」

應汰の柔らかい唇が耳に触れた。

「芙佳が望むなら、俺が朝まで抱いてやる。」

應汰の熱い吐息と甘い言葉に、私の満たされなかった心と渇いた体の奥がゾクリと疼く。

「應汰…帰らないで…一緒にいて…。」

頭で考えるより先にそう言っていた。

應汰は私を膝の上に横抱きにして、唇に軽くキスをして笑った。

「いい子だ。」


横抱きのまま私をベッドに運ぶと、應汰はシャツを脱ぎ捨てて私に覆い被さった。

「今日は最後まで残さず食うからな。」

應汰は肉食獣みたいな言葉を吐きながら私の服を脱がせて、優しいキスをした。

私たちはベッドの上で何度も甘いキスをして、寂しさを埋めるように、飽きる事なくお互いの温もりを求め合った。

應汰は温かくて大きな手で私の肌を撫で、柔らかい舌と唇で愛しそうに全身に触れて、何度も私の名前を呼びながら、柔らかい部分に口付け長い指で私の中を探った。

息を荒くして、甘い声をあげて、何も考えられなくなるほど乱されて、頭が真っ白になる。

私が何度果てても、應汰はそれをやめようとしない。



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