閉じたまぶたの裏側で
「應汰…。」

私は溺れる人のように夢中で両腕を應汰の背中に回してしがみついた。

「芙佳、俺が欲しいって言えよ。言えたら芙佳ん中、俺でいっぱいにしてやる。」

耳元で囁かれ、私の理性は完全に崩れ落ちて、欲情に駆られた体は快感に溺れ抗えない。

「應汰…が、欲しい…。」

催眠にでも掛けられたように、そんな恥ずかしい言葉を素直に口走ると、應汰は嬉しそうに笑って私の唇に優しいキスをした。

「俺も芙佳が欲しい。」

腰を引き寄せられ、私の中を應汰でいっぱいに満たされて、激しく揺さぶられた。

「芙佳、好きだ…。ずっと芙佳とこうしたかった…。芙佳、もっと俺を感じて。好きだ…芙佳…。」


私の体を突き上げながら、應汰は切なげに何度も私の名前を呼んだ。



私は應汰の言葉を聞きながら、ギュッと目を閉じて昇りつめた。



当たり前だけど、何もかもが勲とは違う。




應汰に抱かれながら、目を閉じて勲を思い浮かべて果てた私は、最低だ。








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