好きと伝えれば。
「ごめん!日直私…
今、職員室に行こうと思ってたの!
ノート運ぶね」
そう言って、矢田くんの手からノートをもらおうと手を伸ばすと、それを拒まれてしまった。
「大丈夫だよ。教室まであと少しだし。
それにこれ、結構重いし」
矢田くんはそう言うと、教室に向かって歩い出す。
でも、やっぱり申し訳なくて、私は矢田くんを追いかけた。
「やっぱり悪い」
そう言うと、矢田くんの持っていたノートの半分を奪い取るように持った。
そんな私の行動に、矢田くんは驚きながらもクスッと笑う。
「こういうときは、任せるものなのに」
「い、いいのっ」