夏色の予感

…、


……。





「なんでついてきてるんですか?」




「何でって…俺帰る方向こっちだし。」





えええ。家近い…とかないよね?





お互い無言で歩くこと5分。





「「じゃあ私(俺)ここだから………」」




「「…え?」」





二言もこの人と被った。何かショック。





「神田さんも一人暮らしなの…?」




「それはこっちのセリフ。生活できてるの?ご飯とか作れなさそ…」




「失礼な!
…おにぎりだけなら作れるし。」




…ん?





「まさか、おにぎりだけしか食べてないの?」





「まあな!」




はははっと笑うコイツは、、、馬鹿としか言いようが無い。





「あ、そうだ。さっきのジュースのお礼として。今日だけご飯、食べていく?」





すると奴は目をパッと輝かせて





「おう!ありがとな!」





一瞬だけ、コイツが色づいて見えた。

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