可愛いなんて思ってない!






「は…?な、何言ってるの祥一?」

「そうだよ祥ちゃん…どうしたの?」





なんて

明らかに動揺している2人が
俺を見て口元を引きつらせながら笑っている。





「……ごめんな。
俺、好きな子おんねん。」





そいつのためにも…

他の女子とはもう
あんまり関われへんねん。





そう言えば
サナとエリカは少し黙ってから


2人で顔を見合わせ
クスクスと笑いながら俺を見る。






「ふふ…ねぇそれって…小林さん?」

「……へ…。」





早速核心をついてくる2人に

俺は思わず口元を引きつらせながら
顔を赤くする。



…我ながらわかりやすい…。





「へぇ、そうなんだー?
でも小林さんって、斎藤くんと付き合ってるんでしょー?」

「あ…いや、付き合ってへんで。」

「え、そうなの?」





俺は2人に噂の真相を告げて

それから席を立つ。



祥一頑張ってねー!と

あっさりと承諾してくれた2人に感謝して



俺は斎藤のところへ歩いていく。






「…ハタ。」

「何かすげぇ、久しぶりとちゃう?」





最近は俺もお前のこと放置しとったし

お前も俺のこと放置してたもんな?




と俺が笑いながら言えば



そうだな



と斎藤が小さく笑いながら
俺を見上げる。





「…ちょっと2人で、話せぇへん?」






そう言って俺は

斎藤を廊下へ 呼び出した。






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