可愛いなんて思ってない!





------あれ?

今、鐘が鳴ったよな…?




そんな気がして

ん…と声を上げて
薄く目を開く。





(-------ん?)





誰かの手が俺の肩を軽く叩いてて

薄っすら俺の目の前に
誰かの顔が…って





「…ん?!こ、小林…?!」





目の前の視界がはっきりすると
そこにいたのは間違いなく、あの


小林やった。





「な、なな何でおんねん?!」

「いや、秦山が心配だったから
様子見ついでに迎えに来たんだけど…。」





どう?授業出れそう?




いたって普通な態度の小林に

俺だけがドキドキしながら
小林をみていた。





「で、出れる…けど…。」





あー絶対今顔赤い。
熱いねんもん、分かる。


だって目開けたら小林が可愛く心配しながら俺のこと迎えに来たとか言うから…!




(ってちゃーーーーう!!)





「じゃあほら行こう?
あと5分で始まるよ。」



そう言って俺が起き上がるのを待って
一緒に保健室を出た小林。

何か…小林最近俺に優しすぎやない?!






「おい小林…お前、少しは警戒心持てや…。」

「え?」

「相手が俺やったからええけど
1人で男子が寝てる…それも保健室のべ、ベッド来るなんて…。」




お前、び…美人やからいつ襲われてもおかしくないんやで!

とそっぽを向きながら言えば

小林は歩きながら少しポカーンとしてたけど
少ししてから

クスクスと笑い始める。





「な、何やねん!笑うなや!」

「ははっ…だって秦山が照れながら心配するから…!」

「っ…お、お前なぁ!」





と俺が顔を赤くしながらそう言うと
小林が不意にふっと俺を見上げて…






「ふふっ…心配してくれて嬉しい。ありがとう。」

「---------!?」





------ドキッ






そんなことを言うもんだから

俺は思わず…ドキッとした。





「っ〜〜〜!!」





いや今のは…あかんやろ。




(ちょっと顔赤いし…嬉しそうに笑いながら言うとか…反則すぎ…!)




なんて俺は顔を手で押さえながら
小林と一緒に教室に戻る。





あーやばいマジで

小林のこの可愛さ誰か止めてくれ…!






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