君のいる世界
2 年前

 おじいちゃんの手術の日、あたしとおねーちゃんは普通に学校へ行かされた。

 手術日というのは決まっていて、水曜日の午前中になっている。時間のかかる手術なので、あたしやおねーちゃんのような子供が病室や手術の待合室で飽きてしまうよりは、普通に学校に行くほうがいいということだった。

 6~7時間の手術時間をおかーさんは手術の待合室で待つと言っていた。あたし達は学校が終わってから病院まで来れば、手術の終わったおじいちゃんに会えることになっていた。

 実際に掛かった時間は7時間をゆうに超え、あたし達孫が到着してもおじいちゃんは麻酔から覚めていなかった。

 執刀医の先生からも無事手術は成功しましたとガンに侵された細胞の確認をしたとおかーさんは言っていた。大きな大学病院だったので、病理検査に出すための書類やら、研究資料への情報提供を依頼されていたのでその書類などいくつもの書類を用意したそうだ。


 麻酔で眠るおじいちゃんは動かなかったけれど、心臓や脈拍などのバイタルチェックがされていて、その機械が動いていることで、なんだか安心できた。
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