触れたいのは彼だけ
触れたいのは彼だけ
私は医療機器を扱う会社で事務サポートとして働いている。
私の仕事は倉庫に行って商品の補充をしたり、お客さんがくれば接客をして、書類を整理したり、記帳や伝票を出したり、電話も主に私が対応している。
医療と介護に分かれている為、私は両方の対応をしなくてはいけない。
私は事務サポートだけど、座る暇がないくらい忙しい時もある。
そんな今日は月末で残業をしていた。
私が仕事を終わらせないと、進まない仕事がある為、今日は遅い時間になってしまった。
「田中さん、俺は向こうの事務所に居るから帰る時は声を掛けてね!」
「はい!」
部長がオフィスを出ると私は一人になってしまった。
「なぁ、俺そろそろ限界なんだけど…」
私がトイレから戻ると彼は私の席に座ってそう言った。
「限界って?」
「俺が居るのに浮気しようとしたろ?
いつも俺が居ないとダメなくせに!
なぁ…いいだろ?お前の手で俺を元気にさせてくれよ!」
「そ、それは…」
すると彼は私を抱きしめ、耳元で囁いた。
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