雪のような恋。
誰が好きだとか、誰に告白されたとか
そんなことばかりが休み時間の教室で話されるようになった。
俺は、美雪を好きなことを誰にも言うつもりはなかった。
白井も、その事を誰にも言わなかった。
俺と白井はその時から仲良くなって学校で一緒にいることが多くなっていった。
もちろん、白井との会話に"恋バナ"なんてものはなくて
担任の先生のヒゲに触ってみたいとか
昨日大きいゴキブリが出たとか
そんなつまらない話が、俺は楽しかった。
学校が終わると、相変わらず俺は美雪と一緒に学校を出た。
最近よく文房具屋に付き合わされていたが、この日は
行かないようだった。
落ち葉を踏みながらゆっくりと街を歩く。