双姫 Ⅱ


自分でも顔が引き攣ってるのが分かる。


「愁斗の部屋って目が疲れる。」


類の部屋は落ち着いたネイビー系だもんね。

目が疲れる以前に見たくもないよ…。


「俺は赤が好きなんだよ!
だから、この部屋気に入ってんだからな!!」


『…はいはい。
そんな事は良いから
サッサと数学の教科書を開きなさい。』


数学赤点とか。

赤が好きだからってそれは取っちゃ駄目でしょ。


とにかく一発で合格させなきゃ。
じゃないと折角の夏休みが潰れる!!

それだけは絶対に避けないと。


私のスイッチがONに切り替わった。


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