双姫 Ⅱ
類side
「…朱音?」
急に力が抜けた事に気付き、
慌てて布団を退かす。
『…スー…スー……スー…。』
可愛い顔で眠る朱音が腕の中に居た。
「…可愛い。」
チュッ…
眠る朱音の額に口付けを落とす。
朱音、少しは俺を男として意識してくれてる?
皆と同じ目線はもう嫌なんだ。
俺だけが良い。
独占欲に支配されて何をするか分からない…。
必死に抑えてるのに
それを朱音が煽ってどうする。
「生殺しは…辛い。」
" 類って暖かくて……安心…す…る…。"
良い方向に捉えても良いのかな?
起こさないように体勢を変え、
更に抱き締めた。
「朱音…好きだよ。」
必ず伝えるから、だから今はおやすみ。
朱音の温もりに誘われて再び眠りについた。
類sideEND