双姫 Ⅱ
『…行ってやろーじゃん。』
そのふざけた両親の顔を拝みに。
「行くのか?
じゃあ、母さんと親父にも言っとけよ?」
『うん、色々準備あるだろうしね。』
「朱音、無茶だけはしないでね!!」
「そうだよぉ?」
『分かってるって!!』
「そう言って
どれだけ心配掛けたと思ってるんですか。」
うぐ……根に持ってらっしゃる。
『今度は大丈夫!大丈夫だから!!』
紘にぃより舜ちゃんの方が心配症かも。
そこも李樹に似てる…。
てか、ほぼ全部なんじゃないかな(笑)
「知ってるだろうが
煌びやかなのは見掛けだけだ。
朱音、お前が次期社長だって事を忘れるな。」
『…分かってる。』
私は神崎 朱音…。
いずれは社長として会社を任される。
だから、好き勝手は出来ない。
煌びやかなパーティーは腹の探り合い。
皆が私に取り入ろうとする。
そんな世界に私は足を踏み入れる。