双姫 Ⅱ
男性は担架(たんか)で運ばれて行った。
『やっぱり体調が優れなかったのかしら…。
皆様も気を付けて下さいね?』
取り巻きに笑顔で接した。
気付くと周りの人達も顔が赤い。
『どうなさいました?皆様もお顔が…!』
え!?まさかの感染!!??
「貴女様の笑顔は凶器でございます…。」
近くに居た女性がポツリと呟いた。
『凶器…と言いますと……?』
そ、そこまで笑顔が醜いと!
顔はどうしようもないからなぁ…(泣)
「美し過ぎるのです!」
『え…?』
「是非とも私の経営する会社で
モデルを務めては下さいませんか!?」
モ、モデル!?
話がぶっ飛び過ぎて訳が分からない…。