双姫 Ⅱ
『モデルですか…?』
「えぇ!神崎さんはお顔もスタイルも抜群!
もっともっと世に出るべきですわ!!」
いや、貴女の方が出た方が良いと思います…。
すっごい綺麗だし。
「朱音…。」
隣で無言だった母さんが小声で話し掛けてきた。
勿論、私だけに聞こえる位で。
「彼女は泉川 星蘭(いずみかわ せいらん)
まだ若いけど
貴女にとって有力な手助けになるわ。
あちらから声を掛けるなんて…。
こんなチャンス滅多に無いわよ。
引き受けなさい。」
…マジですか。
『…泉川様。
私で良ければ喜んで引き受けますわ。』
本当は断りたいけども!
「様なんて!星蘭とお呼び下さいませ!!」
『では、私の事も朱音とお呼び下さい。』
優雅に手を差し出す。
「は、はい!宜しくお願い致します/////」
星蘭社長が私の手を取り、互いに握手をした。