双姫 Ⅱ


「母さん、来てたんだ。」


お、お母様!?この人が類の?

めちゃくちゃ美人…。


「あの人から聞いたのよ。
類が初めてプレゼントを用意したってね?

気になって見に来てしまったわ。」


「その用意したプレゼントを
射的の景品にされた時は驚いたけどね。」


『…射的の景品?』


「あら?もしかしてこの子が??」


類で見えなかったのか顔を覗き込まれた。


『初めまして、朱音と申します…。』


内心緊張しながら挨拶をした。


「そんなに固くならないで?
私は類の母、瑠華(るか)よ。

あら、これが例のプレゼントね!」


瑠華さんがブレスレットを指差し、
少し興奮気味に類を見た。


「うん。
俺がデザインして作ったブレスレット。」


『えぇ!?手作りなの!!??』


あ、しまった。素が出てしまった。


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